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延吉留学日記・第四週(5)

20100818 水曜日 晴れ

6時半に目が覚める。顔を洗って7時に朝食へ。
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朝食後、8時15分に部屋を出て教室に向かう。今日も軍訓の隊列の合間を縫って行く。今日は男性の老師の日。『漢語口語習慣用語教程』の第9課だ。授業を1時間半ほどやったところで、韓国人学生たちが授業に飽きてきたらしく、雑談時間に突入。あす木曜日の午後に「多国籍料理体験」というメニューがあるのだが、そこでは皆がそれぞれ自分の国の料理を作らなければならない。そこで、何を作るかの相談が始まった。

私たちのクラスでは、日本人は私とSKさんしかいないのだが、簡単に作れそうなものということでお好み焼きでも作るか、という話になった。材料は明日市場に買いに行くことになっている。ソースが無事見つかればよいのだが、見つからなければ何かほかのものを考えなくてはならない。第二候補も考えておかなければ。

一方、韓国人学生たちは、宮中トッポッキにするらしい話をしていた。ふつうのトッポッキなら何度も食べたことがあるが、宮中トッポッキは食べたことがないので、楽しみである。また、老師たちも中国の料理を作るらしく、何を作ってほしいかというリクエストがあった。私はとりあえず地三鮮をプッシュしておいた。

料理の話がまとまったところで、テキストの学習に戻るかと思ったのだが、なぜかそこで教室から外に出て、野外授業になった。といっても、キャンパス内の木立の中でちょっとしたおしゃべりをした程度。もうちょっと勉強したかったのだが……、なんだかなあ。

それで11時頃になったところで、寄宿舎に引き上げて食堂で昼食。またしてもしつこくトマト炒めを食べる。本当に食べ飽きない。
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午後は、「現地企業見学」という予定になっていたのだが、例によって中止。夕方まで予定が空いたので、スーパーに水を買いに行ってコーヒーを入れ、それを飲みながらテキストを自学自習した。それが一段落すると、料理の材料を書き出して、そのリストに中国語・朝鮮語の訳を付けてみた。お好み焼き以外にも候補を考えておく必要があると思い、フーチャンプルー・ゴーヤーチャンプルーの材料も書き出しておいた。しかし、前者の場合は焼き麩、後者の場合はゴーヤーがちゃんと見つかるかどうかが不安だ。それ以外の材料なら、先ほどスーパーで探してみて見つかった。ほかに作りやすい料理は何かないだろうか……。

材料を書き出して考えているところに、KDくんのホームステイ先のキム先生が、寄宿舎の見学をしているという方を伴って、私の部屋に来られた。洗濯物を広げていて美しいとは言えない状態だったが、部屋の様子を見ていただいた。先生は「ここは本来二人部屋なのですが、いまは夏休みでキャンプをしているので彼は一人で使っています」といった説明をしておられたようだ(中国語なのでところどころ聞き取れなかった……)。みなさんは部屋の様子をチラッと見ただけで出て行ったが、見学している方は、「これでひと月いくらくらいですか?」などと質問をしていた様子だ。そして、それにすぐ続いて、われわれのキャンプの世話係をしている学生さんがやってきて、夕方は19時に集合だ、と教えてくれた。

ということは、先に夕食をとっておかなければならない。17時半頃、食堂に行く。もうおかずの残りが少なくなっていたので、いろんなおかずをさらえていった。だからおかずが大量である。しっかり腹がふくれた。
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19時。今日の夜は、近くの劇場に行って朝鮮族の公演を鑑賞する、というプログラムである。演目は「四季如歌」というもので、バレエっぽいダンスもあり、民謡などの歌の披露もあり、伝統楽器の演奏やドラムとのフュージョン演奏もあり、伝統的な結婚式を模したシーンもあり、という盛りだくさんの欲張りな内容であった。全体的に言って、盛りだくさんなだけにまとまりを欠いている上に、男性の舞踊のレベルが非常に低く(<これは日本のバレエ団を見ても思うことがあるので、そもそも舞踊をやる男性が少ないという社会構造的・ジェンダー的問題なのだろうけれど)、見ていて笑ってしまいそうになるところもあったのだが、それらを差し引いたとしても、なかなか興味深い内容ではあった。「永川アリラン」という民謡(調べてみたら、日本統治下の1930年代に作られたものらしいので、非常に重要な意味を持っていそうな曲だ)がとりわけ興味深かった。
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公演は1時間ほどで終わり、各自てんでに寄宿舎に帰る。私は回り道をしてスーパーに立ち寄り、ビールを買って帰ってきた。シャワーを浴びてから飲むビールに、今更ながらハマってしまっている。やはりうまい。ビールを飲みながら日記をつけているのだが、そろそろ明日の授業の準備をしておかなければならない。授業は残り2日しかないので、明日はこの1ヶ月を振り返った感想文を書くという授業である。私は何語で書くにしても遅筆なほうだから、書くべき内容はあらかじめある程度準備しておかなければならないのだ。さて、何を書いたものやら……。